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ルイヴィトンマルチバッグ編集

むりなく乗りこなせるようになるまで、なん週間もかかりました。ミルドレッドの子ネコにも、どうやら、同じ試練が待ちうけているようです。ほうきに乗せてやると、子ネコはつかまろうともしないで、ころりと落ちてしまいました。なんどか、試みたあげく、ミルドレッドは、子ネコを引っつかまえると、はげしくゆさぶって、いいきかせました。 「いいこと、あんたのこと、オタンコナスってよぶわよ。ほうきにつかまろうともしないじゃないの。ほかの子は、みんなちゃんとやっているのよ。見てごらんなさいよ」  子ネコは、悲しそうにミルドレッドを見つめて、ざらざらの舌で、ミルドレッドの鼻をなめました。 「しょうがないわね」ミルドレッドは、たちまちやさしい声になって、「ほん気でおこったんじゃないからね。さあ、もういちど、やってみましょう」  ミルドレッドは、子ネコをほうきに乗せました。子ネコは、どさっと落っこちました。  モードはいくらかましでした。モードのネコは、さかさまになっても、ひっしで、ほうきにしがみついています。 「がんばって」モードは、わらいながら、「始めは、だれでもそうなのよ」 「わたしのネコは、ぜんぜんだめ」少し休もうと、ほうきにこしかけていたミルドレッドは、ためいきをつきました。 「あきらめちゃだめよ。ネコがつめでほうきにしがみつくのって、むずかしいのよ。わかってあげなくちゃ」と、モード。  この時、ミルドレッドは、急にいいことを思いついて、校舎にかけもどりました。木の葉を追いかけて、遊んでいる子ネコや、しんぼう強く、空中にただよっているほうきを、おいてきぼりにして。  ミルドレッドは、学校カバンを取りにいったのです。カバンを取ってもどってくると、ほうきに引っかけて、子ネコをカバンの中にほうりこみました。そして、そのまま、空中にまいあがったのです。 「モード、見て、見て!」ミルドレッドは、空中からよびかけました。 「それじゃあ、ずるよ」学校カバンを見つめながら、モードがいいました。  子ネコがびっくりして、カバンから顔を出しています。ミルドレッドは、わらいながら、学校を一周して、校庭に降りたちました。 「HBが許してくれないと思うわよ」と、モードは、心配そうです。 「そのとおりですよ、モード」とつぜんうしろから、冷たい声が聞こえました。「自転車のハンドルをとりつけられるよりは、ましですけどね」  ミルドレッドは、まっかになりました。 「ごめんなさい、ハードブルーム先生。ネコが、バランスをうまくとれなくて、それで……わたし……あのう……」ハードブルーム先生に、冷たく見すえられて、ミルドレッドの声は途中で、消えてしまいました。
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